読書会が苦手でも大丈夫!SNSやアプリで「ゆるく」繋がる読書仲間探しのヒント
一人で読むのもいいけれど、誰かと語り合いたいその気持ち
本をじっくりと読む時間は、自分自身と向き合う大切なひとときです。しかし、読み終えた後に「この感動や気づきを誰かに伝えたい」「他の人はどう感じたんだろう?」と感じることもあるのではないでしょうか。身近に読書について気軽に話せる友人がいない場合、そうした思いを抱えたままになりがちです。
読書会やオフラインのイベントに参加することも読書仲間を見つける有効な手段ですが、初対面の人と深く関わることに抵抗を感じたり、特定の時間や場所に縛られることにハードルを感じたりする方もいらっしゃるかもしれません。
この記事では、読書会のような形式張った場ではなく、SNSや読書アプリなどを活用して「ゆるく」読書仲間と繋がるための具体的な方法とヒントをご紹介します。自分のペースで、無理なく交流を楽しみたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
SNSで読書仲間を見つける「ゆるい」ステップ
ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)は、共通の興味を持つ人と手軽に繋がるための強力なツールです。読書好き同士の繋がりを見つけるためにも、様々な活用方法があります。
1. Twitterで「読書アカウント」を作る・探す
Twitterは、短い投稿で気軽に情報を発信・収集するのに適しています。読書に関する発信をする専用のアカウント(いわゆる「読書アカウント」や「読書垢」)を作成したり、既存のアカウントで読書に関するツイートを増やしたりすることで、読書好きの人に見つけてもらいやすくなります。
-
活用法:
- 読んだ本の感想をツイートする際に、「#読了」「#読書記録」「#本好きさんと繋がりたい」といったハッシュタグをつける。
- 気になる本のタイトルや著者の名前で検索し、他の人の感想ツイートを読んで「いいね」やコメントを送る。
- 読書に関するハッシュタグで検索し、共感できるツイートをしているユーザーをフォローする。
- 時には「この本を一緒に読みませんか?」とツイートして、共読仲間を募る。
-
メリット: 気軽に始められる、多様な人と出会える可能性がある、情報収集にも便利。
- デメリット: 情報が流れやすい、深い交流には時間がかかる場合がある。
2. Instagramで「読書のある日常」を発信する
Instagramは写真や動画が中心のSNSですが、「#読書」関連の投稿も非常に盛んです。読んだ本の表紙や、読書中の風景などを写真に撮り、簡単な感想や共感した一文などを添えて投稿することで、視覚的に読書の世界観を共有できます。
-
活用法:
- 読んだ本の写真と一緒に簡単なレビューや引用を投稿する際に、「#読書」「#読書の時間」「#本スタグラム」などのハッシュタグをつける。
- 他の人の素敵な投稿に「いいね」やコメントを送る。
- 「ストーリー」機能で、読書中の気づきや購入した本などを気軽にシェアする。
- DM(ダイレクトメッセージ)機能を使って、個別に交流を深める。
-
メリット: 視覚的な情報で共感を呼びやすい、自分の読書記録としても楽しめる。
- デメリット: 写真を用意する必要がある、どうしても見た目の要素が強くなる傾向がある。
3. Facebookグループで特定のテーマで交流する
Facebookには様々な興味関心に基づいた非公開・公開のグループがあります。「読書」「〇〇文学」「特定の作家ファン」といったキーワードでグループを検索し、参加申請をしてみましょう。グループ内では、特定のテーマについて深い議論が交わされたり、関連情報が共有されたりします。
-
活用法:
- 興味のある読書関連グループに参加する。
- 他の人の投稿を読んだり、「いいね」やコメントで反応したりする。
- 自分から特定のテーマについて質問したり、読んだ本のレビューを投稿したりする。
-
メリット: 特定のテーマに関心を持つ人が集まりやすい、比較的落ち着いた交流ができる場合が多い。
- デメリット: グループによっては参加に承認が必要、閉鎖的な雰囲気の場合もある。
読書記録アプリ・サービスを活用する
読書記録や感想共有に特化したアプリやウェブサービスも、読書仲間を見つけるための優れたプラットフォームです。
1. 読書メーターやブクログなどの読書記録サービス
これらのサービスは、読んだ本や読みたい本を記録・管理する機能に加え、他のユーザーのレビューを読んだり、コメントを送ったりする交流機能が充実しています。
-
活用法:
- 自分の読書記録を登録し、感想や評価を投稿する。
- 気になる本のレビューを検索し、共感できるレビューを書いているユーザーを探す。
- 他のユーザーのレビューにコメントを送ったり、「ナイス(いいね)」をつけたりする。
- 気になるユーザーをフォローして、その人の読書記録やレビューをチェックする。
-
メリット: 読書中心の交流に特化している、同じサービス利用者との繋がりが見つけやすい、自分の読書履歴を管理できる。
- デメリット: 利用している人が限定される、サービスによって得意なジャンルやユーザー層が異なる。
2. 特定の読書コミュニティに特化したアプリ
読書会への参加募集や、特定のテーマでの交流に特化したアプリも存在します。こうしたアプリは、読書仲間を探す目的が明確なユーザーが集まっているため、目的に合った人を見つけやすいかもしれません。サービスによっては、オンラインでのチャット機能や、小規模な読書会開催機能などが用意されています。
-
活用法:
- アプリ内で開催されているオンラインイベントやチャットに参加する。
- 興味のあるテーマやジャンルに関する投稿を探す。
- 自分の読書に関する投稿をしてみる。
-
メリット: 読書仲間探しを目的とした人が集まる、特定の機能が充実している場合がある。
- デメリット: アプリの利用者が限られている場合がある、自分の求める機能があるか確認が必要。
オンラインコミュニティに「ゆるく」参加するヒント
読書関連のオンラインコミュニティ(SlackやDiscordなどチャットツールを使ったもの)は、活発なものから比較的落ち着いたものまで様々です。こうした場に最初から積極的に参加するのが難しい場合でも、まずは「ゆるく」関わることから始めてみましょう。
1. まずは「ROM専(Read Only Member)」から始める
コミュニティに参加したら、いきなり発言するのではなく、まずは他のメンバーの会話を読んで雰囲気を掴むことから始めましょう。どんな話題で盛り上がっているのか、どんな言葉遣いがされているのかなどを観察します。
2. 「いいね」や簡単な反応から始めてみる
他のメンバーの投稿に共感したり、面白かったりしたら、「いいね」ボタンを押したり、短いスタンプで反応したりしてみましょう。これだけでも、自分がそこに存在していることを他のメンバーに知らせることができます。
3. 自己紹介や簡単な挨拶をする
自己紹介用のチャンネルがあれば、自分の読書傾向やコミュニティに参加した理由などを簡単に書いてみましょう。また、日常的な挨拶をするチャンネルがあれば、気軽に参加してみるのも良いでしょう。
4. 興味のある話題にだけ参加する
全ての会話に追いつこうとする必要はありません。自分が興味のある本の話題や、得意なジャンルの話題が出たときだけ、少しだけコメントしてみる、というスタンスで十分です。
- メリット: 自分のペースで参加できる、様々な読書に関する話題に触れられる、自然な流れで交流が始まる可能性がある。
- デメリット: 活発なコミュニティだと情報量が多い、自分から行動しないと繋がりが生まれにくい。
「ゆるい」繋がりを深めるための共通ヒント
どの方法を選ぶにしても、読書仲間との「ゆるい」繋がりをより楽しく、実りあるものにするためには、いくつかの共通するヒントがあります。
- 自分の「好き」を明確にする: どんなジャンルが好きか、どんな読書体験に関心があるかなどを少し意識しておくと、同じ興味を持つ人を見つけやすくなります。
- 相手へのリスペクトを持つ: オンラインでの交流では、相手の顔が見えないからこそ、丁寧な言葉遣いや、相手の意見を尊重する姿勢が大切です。
- 期待しすぎない: 「すぐに親友ができるはず!」と意気込みすぎず、あくまで読書という共通項を持つ人との、心地よい距離感での交流を楽しむという気持ちでいると良いでしょう。
- 無理はしない: 毎日投稿したり、全てのメッセージに返信したりする必要はありません。自分の生活ペースに合わせて、無理なく続けられる範囲で交流を楽しみましょう。
- 時には一歩踏み出す勇気を持つ: 「この人ともっと話してみたい」と思ったら、思い切ってDMを送ってみたり、オンラインでのお茶に誘ってみたりするのも良いかもしれません。
自分に合った方法で、読書の世界を広げましょう
読書仲間との交流は、本を通して得られる感動や学びをより深め、読書生活に彩りを加えてくれます。「読書会は敷居が高い」と感じている方も、今回ご紹介したSNSや読書アプリ、オンラインコミュニティでの「ゆるい」繋がりから始めてみてはいかがでしょうか。
焦る必要はありません。まずは一つでも、自分が取り組みやすそうな方法を選んで、気軽に一歩踏み出してみてください。ゆるやかな交流が、あなたの読書ライフをさらに豊かにしてくれるはずです。